体長3mm程度の小さなアリがアロエの花のなかにいた
冬が迫るこの時期、たった一匹でどうしてここにいるのやら
首を傾げつつ眺める

アロエの花はアリ大きさの対比から人間のサイズで言えば
地上数百メートルの棒の上にある数十メートルの複雑な花
地球の重力など無視である

家の壁を昇り降りするアリから見れば朝飯前のことだろうが
カメラのファインダーの中の世界に目眩を感じる

目まぐるしく動くアリと一緒に花の中を彷徨い歩く気分
小さな生物の体に備えられた機能、性能、エネルギーに改めて気付く
望郷の念を詠って有名な安西冬衛の一行詩も
蝶が持つ思いがけない能力が触発したものだろう

てふてふが一匹韃靼海峡を渡って行った